黒米

【原産地】 中国揚子江流域からミャンマー周辺で1万年くらい前。東南アジアや中国の一部では食べ続けられてきている
【日本で】 稲作開始は陸稲が6700万年前水稲が3200年前までと判明。 現在私が栽培している黒米がそうとは限らない。戦後は特に色つきの稲を排除してきたので後年入ってきたものだろう。 普通品種の米余り状況と健康志向の影響から近年日本各地で栽培されだした。 日本では縄文末期には作られていたところから赤米と共に古代米の代表格。野生種に近いので実がこぼれやすいとか、穂先が熟れてから穂元は10日も遅れるとか米粒が異常に細長く割れやすいなどの特徴がある。古代には神前に供える赤飯の代わりにのされていたとも。 伊賀でもつい昭和の中期までトボシ(赤米)がつくられていたとか、それが普通の米に混じって等級が落ちるので混じらないようにするのに苦心したとかを古老から聞いたことがある。糯と粳、長粒種、短粒種がある。日本での黒米は糯が多い。私のは糯で長粒種。
【栄養分】 カ黒く見えるのは濃い紫色で抗酸化作用のあるポリフェノールをおおく含むので薬膳の主食ともなっている。 ビタミンE、B、リン、カルシウムなど糠に多いのでげんまいで食べて欲しい。
【食べ方】 精米すると表皮の色素が失われるので玄米か3分搗き程度にとどめる。白米1合に黒米大匙1杯くらい混ぜて炊くことでモチモチした赤飯になる。麦、キビ、豆など他の雑穀も野菜も一緒に炊いたり雑炊も体に良い。モチを搗く時同様に少量搗き込んで赤もちもきれい。
【栽培】 4月上旬種籾を水に漬け選別。芽を出しかけるまで途中水を替えながら浸漬。消毒しない。4月中旬発芽したら苗箱に手蒔きする。初期は2重にビニールトンネルして保温。気温の変化に従い1枚ははぐったり、すそを開けたりする。1箱に60g程度0.3合の粗蒔き。苗土は川砂の代わりに岩腐れのまさ土を主に4年物の廃菌床と5年物の鶏糞など自家製。 本田は無肥料。田植え予定の10日前に粗越し、5日前に代掻きする。6月中〜下旬に55〜60日苗を1〜3本を手植えする。7月に余裕があれば除草する。8月と稲刈り前10月に畔草刈り。 10月下旬〜11月上旬稲刈り手刈り、ハサ掛架け。約1ヵ月後11月下旬〜12月上旬稲こぎ足踏み脱穀機。
【保存】 籾のまま涼しい陰で保存。ねずみの食害に注意する。コクゾウムシ対策として玄米の状態で夏季は越さないようにする。
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